リフォーム通信
2022/05/23
リフォームお役立ち情報【2022年5月】納期遅延で給湯器が入ってこない!エコジョーズなどの給湯器の組み合わせの種類とともに、どんな種類の給湯器が入ってこないのか?入ってくるのか?をご紹介しています。
動画
2022年5月現在、リフォームにおいて、様々な商品や材料の遅延や高騰などが続いています。
今回は、その中でも給湯器の遅延についてまとめました。
新型コロナウィルス感染症に端を発した、様々な要因から納期遅延が発生していますが、給湯器の種類によっては比較的スムーズに納品がされたり、場合によっては在庫が確保されている場合もありますので、それらの状況も踏まえて、ご説明させていただきます。
また、エコジョーズや、プレミアム・フルオート・オートなどの給湯器の種類についてもご紹介しますので、是非とも御覧ください。
目次
- 0:00 動画の概要
- 0:40 給湯器とは?
- 1:31 給湯器メーカーのシェアについて
- 2:37 ノーリツの給湯器納期遅延に対する報道発表
- 3:30 リンナイの給湯器納期遅延に対する報道発表
- 4:02 給湯器の主な種類の組み合わせ
- 4:47 エコジョーズとは?
- 5:53 エコジョーズはお得!
- 6:07 エコジョーズの採用状況
- 6:58 マンションにおけるエコジョーズの対応可否について
- 7:58 給湯器のタイプについて(オート)
- 8:37 給湯器のタイプについて(フルオート)
- 9:00 給湯器のタイプについて(プレミアム)
- 9:49 給湯器タイプ別の採用状況
- 10:28 一般的な納期について
- 11:17 一般的な給湯器(オート、フルオート)の納期
- 13:12 高級な給湯器(プレミアム)の納期
- 14:13 商社/流通会社の在庫状況等について
- 14:32 商品流通の仕組み
- 15:40 某大手流通会社の在庫状況
- 16:37 動画のまとめ
- 17:56 給湯器納期遅延の対応策の一例
- 18:59 山口建設のご紹介
動画 内容説明
先日ご紹介したウォシュレットの納期遅延に続き、様々な住宅設備機器において、商品が入らない状況となっています。
そして今、巷では給湯器が全然入ってきません。
今回は、この給湯器が入らない問題に焦点を当てて、お話させていただければと思います。
そもそも、給湯器が屋内に設置されているご家庭は少ないかと思います。一部、浴室の中に貫通型タイプを置いてある方もいらっしゃるかと思いますが、ほとんどの場合、屋内にないので、あまり見かけたことはないかもしれません。
戸建ての場合は家の裏、マンションの場合はパイプシャフトの中に設置されているかと思います。
そして、給湯器には主に4つの機能があります。給湯・お風呂沸かし・追い焚き、そして最後に床暖房等に使われる「熱源」です。
この4つの機能があり、お湯を使うところには必ずと言っていいほど、給湯器が存在しています。
2014年のデータなので少し古い部分もありますが、業界新聞のリフォーム産業新聞の中で、出荷の多い給湯器メーカーについての記事がありました。
あまり聞いたことのないメーカーもあるかもしれないのですが、出荷の割合として番多いのは 、ノーリツで41%、次がリンナイで36%、残りがその他のメーカーということで23%という割合です。
現在では、もう少しノーリツやリンナイの占めるパーセンテージが増えている感じもしますが、この2つのメーカーが大きくシェアを占めている形になっています。
そしてノーリツ、リンナイで相次いで給湯器の納期遅延という報道発表がされています。
では、まずノーリツの報道発表を見てみたいと思います。
「弊社製品の納期遅延に関するお詫びとご案内」という題で、
「急速な新型コロナ感染症対策等の拡大と、世界的な電子部品の供給不足により部品サプライヤーの生産に支障が生じております。」と記載があります。
ウォシュレットの時も同じでしたが、今世界的に混乱が発生しています。特に中国では、ロックダウンされて工場が止まってしまったり、海運(海で運ぶ運搬)なども非常に支障が出てしまっている状況です。
また、半導体など非常に原材料自体が枯渇していて、なかなか作れず、作っても運ぶことのできない状況になっています。
同じく、リンナイの報道もご紹介します。
「弊社商品納期遅延に関するお詫びとご案内」という題で、
「新型コロナウイルスの感染拡大や世界的な電子部品等の供給不足により、サプライヤーの生産に支障が出ているため~」と書かれており、こちらもやはり同じ状況です。
日本の2大トップメーカーがこういった報道発表をされていて、実際に各社給湯器の納期に非常に遅れが出ています。
では、納期遅延に関する話の前に、そもそも給湯器について軽くおさらいしてみたいと思います。
まずエコジョーズか、従来タイプのものかという区分けがあります。
そして、タイプとして上位順でプレミア・フルオート・オートがあります。あとは24号、20号、16号という組み合わせで、決めていきます。
追い焚き機能をつけるか否かもありますが、一般住宅のほとんどが追い焚き機能付きなので割愛します。
それでは、そもそもエコジョーズとは何かについてです。
給湯器はガスで火を焚いて、水を温めて、お湯にしています。一般的な従来タイプについては、1回水をお湯に温めて終わりますが、エコジョーズは従来タイプよりも多くのガスで熱することが可能で、より効率的にお湯を沸かすことができます。
定価や品番、タイプによって変わりますが、大体定価で5万円ぐらいとなります。
ノーリツのホームページには、エコージョーズにすることで、年間なんと3万2400円ほどお得になるという掲載があります。
私の方で流通会社にヒアリングしてまとめた感覚値になりますが、戸建ての場合は7割程度の方がエコジョーズをお選びいただいています。
山口建設のお客様の場合は、9割ぐらいのお客様がエコジョーズをご選択いただき、従来品に比べ初期投資は高いものの、運転費用を安く抑えることができることが理由となっています。
長い目で見ると必ずお得になるので、これから給湯器をお考えの方はエコジョーズをオススメします。ただ、マンションの場合は従来タイプが多いです。
エコジョーズの場合、その内部の作りからドレン(排水)が発生します。排水するところを作らないと、設置出来ないので、従来タイプの給湯器を使っている場合は、従来タイプの給湯器しかつけられない場合が多いです。特に、マンションの場合は排水する道がないのでエコジョーズの設置が難しくなっています。
追い焚きの中でドレンの水を逃すという機能もあったりするのですが、やはり一般的にはマンションで従来タイプを選ぶ方が比較的に多いかなという感覚があります。
次は給湯器のタイプについてお話ができればと思います。
タイプについてはプレミアム、フルオート、オートの3つがあります。
まずは、お求めやすい「オート」からお話をさせていただきます。
「オート」については、お湯はりボタンを押すことで、お湯はりされ、指定した水位で自動で停止します。また追い焚きや自動保温機能があります。
この1段階レベルアップしたものが「フルオート」というタイプになります。
入浴した後に、お湯が浴槽からあふれて減ってしまった場合に、圧力で感知し、自動で設定した水位までお湯を自動で足し湯してくれます。
そして、更にこの上の「プレミアム」は、フルオートに対して、さらにUV除菌機能が付与されます。
追い焚きをする時に浴槽と給湯器の間に管が繋がっていて、ぐるぐると循環しています。
この管の中を、ちゃんと綺麗に清潔にしたり、給湯器の中にUVの除菌機能がついていて、清潔に保つというのが「プレミアム」の機能となっています。
他にも様々な機能がありますが、概ね UV除菌機能がついていて、お風呂がよりきれいに使えるのがプレミアムと思っていただければ幸いです。
では、それぞれオート・フルオート・プレミアムと、どれくらいのお客様がどれを使っているのかというと、ほとんどのお客様が「オート」を選ばれています。
山口建設の場合は、オートのお客様が非常に多いです。フルオートやプレミアムにしても、機能が追加されるだけでガス代が安くなるわけではありません。
なので、基本的には山口建設のお客様はほとんどオートを使われています。
また号数において、例えば16号だと賃貸マンションが多く、20・24号は分譲マンションやファミリー層が多いのですが、これに関する詳細は割愛させていただきます。
では、ここから一般的な給湯器の納期について、本題に入っていきたいと思います。
現状、フルオート・オートに関しては、非常に在庫が枯渇しています。
過去の弊社の発注履歴を見てみると、2022年のゴールデンウィーク前に発注して、実際に物が入るのが、7月~8月予定となっています。
つまり3~4ヶ月ぐらい給湯器が入るまで時間がかかってしまいます。
今はまだ暖かいから良いのですが、冬の寒い時期に給湯器が壊れ、部品が手に入らず交換となった場合でも、納期は3~4ヶ月後となる可能性があります。
だからどうすべきなのかという対策を今回あまりお伝えできないのが非常に難しいところになりますが、もし10年以上給湯器をお使いで、比較的規模の大きいリフォームや水廻りリフォームをお考えの際は、ぜひとも給湯機もご検討ください。
10年以上使っていれば、メーカー的には替え時と言われていて、まだ使えるからいいやではなく、10年以上使ってきたからこれを機に変えようかと考えておかないと、本当に使えなくなった時に困ってしまうかもしれません。
ただ、「プレミアム」という一番ランクの高いタイプにすると比較的早く物が手に入るかと思います。
メーカー側の材料の在庫があるのか、あえてやはり高級品だから確保しているのか見えないところはあるのですが、「プレミアム」を選ぶと納期として約2週間程度で入ってきます。
フルオートやオートに関しては、3~4ヶ月ぐらい納期を待つ必要がありますが、対してプレミアムについては2週間程度で納品されることもあるので、もしお急ぎで何でも良いから入れてほしいという場合は、プレミアムをお選びになると良いかと思います。
ここからは状況によって異なるのですが、商社や流通会社、メーカーといろんな関係性を踏まえて在庫があるかもしれないというのをお話しさせていただきます。
そもそも、商品の流通の仕組みとして、まずメーカーが物を作り、その物をメーカーが状況に応じて商社に卸し、商社が問屋と呼ばれる流通会社に卸し、結果的にリフォーム会社に納品するという場合が多いです。
商社がいくつもあったり、逆に商社を挟まなかったりなどにより違ったりもしますが、メーカーからいくつかの会社を通ってリフォーム会社に納品されることが大概です。
様々な力関係や資本関係によって色々なパターンや背景の状況により異なりますが、流通会社が在庫を抱えている場合もあります。
例えば、従来タイプ のフルオートであれば在庫を多く抱えている流通会社の話も聞きます。
もし、UV除菌機能のあるプレミアムなんて不要だし、エコジョーズではなくても良い、そもそもマンションだからエコジョーズは付けらないし、、という場合においては、リフォーム会社にぜひ聞いてみていただきたいことがあります。
「エコジョーズではなくても良いのですが、早く付けられる物であれば何でも良いから探してみてくれませんか」
そう聞くと、意外に在庫がある場合もあります。
今回は『給湯器が入らない!』と題して、給湯器の納期遅延についてお話させていただきました。
エコジョーズか従来品か、また、タイプとして、プレミアム・フルオート・オートのどのタイプをお選びになるかによって納期が変わります。
高級品のプレミアムを選んでいただくと、比較的に早く皆様のお手元に給湯器が届くかと思いますし、場合によっては、今皆様がご相談しているリフォーム会社からお付き合いのある流通会社に確認してもらうと、条件によってはすぐ手に入る給湯器もあります。
ただご注意いただきたいのが一般的な給湯器をお選びいただく場合は、やはり3~4ヶ月程度、納期に時間がかかってしまうということです。
新型コロナの感染拡大、サプライチェーンの供給混乱、海運がそもそも動かなかったり、工場が止まっていたりと、様々な原因があり、納期遅延が発生しています。
なので、皆様がこれから工事を考える時は、ぜひ給湯器のリフォームも一緒にお考えいただければと思います。
我々、山口建設は比較的大きな工事のお話をいただくことが多く、その場合は給湯器の工事も一緒にするお客様がほとんどですので、2~4ヶ月ほど工期をいただく中で、給湯器の工事を進めることができます。
しかし給湯器の単独工事や、浴室+給湯器工事の場合に、3~4カ月お待ちいただくのは長いので、その点もご考慮いただいた上で、皆様が満足するリフォームとなれば幸いです。
最後までご覧いただき、ありがとうございました!