リフォーム通信

2022/07/06

リフォームお役立ち情報

【2022年最新情報】住宅設備（キッチン・浴室・洗面・トイレ）の値上げラッシュが発生！主要メーカー5社をもとにいつ頃ご契約すれば値上がり前に対応できるのか等、水廻り工事に役立つ情報をお届けします。

動画

【2022年最新情報】住宅設備（キッチン・浴室・洗面・トイレ）の値上げラッシュが発生！主要メーカー5社をもとにいつ頃ご契約すれば値上がり前に対応できるのか等、水廻り工事に役立つ情報をお届けします。

2022年、住宅設備機器（キッチン、浴室、洗面、トイレ）の値上げラッシュが起きています。

今までは、新商品だけが値上がりしていましたが、2022年度は毛色が異なり、既存商品の値上がりが発生してしまっています。

その理由として、新型コロナウィルス感染症など様々な要因が挙げられますが、実際に各メーカーでいつ頃から値上がりするのか、受注から納品ベースで考えた場合、いつ頃までにご契約をすれば値上がり前に対応できるのか、5つの主要メーカーをもとにご説明いたします。

値上げ時期も把握した上で、満足していただけるリフォームとなるよう、水廻り工事をご検討されている方は、是非とも御覧ください。

動画内容説明

2022年住宅設備機器の値上げラッシュについて

今回は【2022年住宅設備機器の値上げラッシュ】として、住設機器の値上げについてお話いたします。

住宅設備機器とは、キッチン・お風呂・洗面・トイレといった水廻り機器を住宅設備機器、略して「住設」と読んだりします。

毎年もしくは隔年、各メーカーが新しいコンセプトや新しいプラン、新しいシリーズの住設を出します。そうすると一般的には新商品が少し値上げになって、旧版が廃止されていく傾向が強かったのですが、今年は異なり、大きなプラン変更やシリーズ変更が無いのにも関わらず、既存商品の値上がりが既に実施されました。

新型コロナウイルスに端を発し、海運の価格高騰や原材料の枯渇、戦争の関係で流通の一部が麻痺し、モノが入って来ないなど、需要と供給のバランスが崩れてしまっていたり、ロックダウンや工場の稼働が少ないなど、いろんな問題が多岐に渡り発生しています。

その結果、こういった値上げが起きています。

5つのメーカーの値上げ対象部位と時期について

では、今までどういった値上げが行われてきたのか、今後どのように値上げが行われるのかを見ていきます。

私の独断と偏見で、主な住宅設備機器のメーカーを5つ挙げさせていただきました。

値上げ時期の順番で書いていますが、タカラスタンダード・リクシル・パナソニック・クリナップ・TOTOの5つのメーカーを挙げています。

タカラスタンダード・リクシルについては、2022年4月に既に値上げが実施されています。

タカラスタンダードは、キッチンと洗面の2つの部位、リクシルは、トイレ・キッチン・浴室・洗面の4部位が対象。

また、今後の値上げ予定として、パナソニックが2022年8月受注分から、トイレ・キッチン・浴室・洗面の4部位の値上げを予定しており、がクリナップは2022年9月納品分からキッチン・浴室・洗面の3部位が値上げ対象です。トイレは出していないため、対象外となっています。

TOTOは2022年10月受注分から4部位の値上げを実施予定です。

「受注分」「納品分」も含めておさらいします

では、そもそも、この「受注分」、「納品分」とはどういうことなのか、まずはリフォームの工程からおさらいしてみましょう。

皆様がリフォームを考えた時に、まず会社選びを行い、その会社に問い合わせをした後、現場調査が実施されます。

現場を見て、計測し、プランを聞き、お客様のご要望の整理をした上で、数週間程度でお客様のお手元に御見積が届くかなと思います。これは単独の水廻り工事をイメージしてお話しています。

その御見積が届き、他の会社をご検討をされたり、相見積を取ったりされて契約の運びになるかと思います。

そして、いざ、ご契約をしたら、ようやくモノの形やサイズ、色、品番が確定できるので、我々リフォーム会社目線でいうと、ようやく「発注」できる状況になります。

我々は発注する側なので「発注」となりますが、メーカー側は「受注」となるので、値上げはこの受注タイミングがポイントとなります。

ところがクリナップだけ、納品タイミングとなるため、リードタイムも必要になります。トイレ、洗面台は受注から納期までに数日要し、キッチンやユニットバスは2週間程度の納期が目安となります。

これは一般的な納期の話なので、現状(2022年)では納期遅延が起きており、ウォシュレットでも2週間程度かかったり、乾燥機付きのユニットバス換気扇も非常に時間がかかっています。

トイレ・洗面が数日、キッチン・ユニットバスが2週間程度、お時間をいただいて、ようやく皆様のお住まいにモノが入ります。

【タカラスタンダード】値上げ率について

それでは各メーカーがどのようなものを実際に値上げし、今後値上げするのか、一度整理してみたいと思います。

まず1つ目、2022年4月に既に値上げしているタカラスタンダードの場合は、キッチンや洗面化粧台などで、大体2%から7％の値上げを実施されています。

実際にはタカラスタンダードは浴室に関してユニットバスも出されていて、ユニットバス単体では値上げ対象となっていますが、セットとしては値上げの対象になって
いません。恐らく原材料などの兼ね合いで出来ているのかと思いますが、企業努力の賜物かなと思っています。

【リクシル】値上げ率について

続いて、リクシルですが、2022年4月受注分で、トイレ・キッチン・洗面化粧台・ユニットバス、2%から39%の値上げとなっています。

39％と聞くと、数字の高さに驚きますが、一般的に皆様のお手元に来ないようなタイプが多く、39％の表現はしておりますが、実際には大体2%から10%の値上げ幅かと私は思っています。

【パナソニック】値上げ率について

では、今後値上げになる対象についてですが、まずはパナソニックです。

2022年8月の受注分より値上げを予定していて、トイレ・キッチン・洗面化粧台・ユニットバス4部位の全てが対象となっています。

値上げの幅が定価の6％から15％程度となっています。

【クリナップ】値上げ率について

続いてクリナップです。

2022年9月納品分からキッチン、ユニットバス、洗面化粧台が一律10%の値上げとなっています。
クリナップだけが先ほど話したように受注分ではなくて、「納品分」から値上げとなっているので、受注から納品までのリードタイムを少し早めに考えなければいけないため、注意が必要になります。

【TOTO】値上げ率について

最後は、TOTOです。

2022年10月受注分から、トイレ、キッチン、洗面化粧台、ユニットバスが3%から20％の値上げを予定しています。

詳細はまだ出ていないのですが、詳細が出てくるとこの20％が実際にどこまで値上げが本当にされるのか見えてくると思います。

受注分タイミングと納品分タイミングについて

では、工程スケジュールの受注と納品に関して、再度おさらいをします。

受注のタイミングで値上げするというメーカーと、納品のタイミングで値上げするというメーカーに分かれており、クリナップだけが納品ベースでの値上げ対応、他4メーカーは受注ベースでの値上げとなっています。

皆様のプランニング内容やお住まいの状況、依頼している会社の状況次第で変わってきますが、概ね水回りの交換工事で予想できるスケジュール感をお伝えします。

いつから値上げ対応となるのか？

まずパナソニックについては8月1日受注分から値上げとなりますので、8月1日までに発注をしなければなりません。

そうすると、大体7月の中旬から下旬の間に契約を締結し、リフォーム会社に「値上げ前までに対応をお願いね」と伝えていれば対応が可能かなと思います。

次にクリナップの場合は、納品ベースです。これも今ある商品が速やかに入るかどうかでも変わりますが、9月5日納品分から値上げ対象となっていますので、逆算をすると、受注から納品まで約2週間程度と見込み、大体8月の上旬から中旬にかけて受注ができれば納品ベースで9月5日は間に合うのかなと思います。

そうすると先ほどのパナソニックと同様に、7月の中旬から下旬にかけて、ご契約の運びとなれば値上げまでに間に合う可能性が高くなります。

TOTOの場合は、10月1日受注分から値上げとなっていますので、9月中旬から9月下旬にかけてご契約の運びとなれば、値上げまでに対応可能になるかなと思います。

あくまでこれは水廻り工事でのお話となり、間取り変更も含む場合や、4部位の水回りを同時に変える場合は、リフォーム会社も検討の幅が広がり、ショールームに行くなど色々な話も出てくるかもしれないので、あくまでイメージでお伝えしています。

水廻りの各部位ごとの値上げについて

今回は値上げのタイミング、そして契約のタイミングをどうすればいいかに着眼点を置き、お話をしました。

金額もモノによって非常にばらつきがあります。同じメーカーであっても、このブランドが高く、このブランドがお求めやすいとか、非常にばらつきがあるので一概に言えないところですが、イメージだけお伝えできればと思います。

トイレは一般的に定価だと20万円から40万円程度ですが、これが大体10％程度値上げと言われているので、2万から4万くらいの値上げ幅になるかなと思います。あくまで定価ベースの話となります。

まず、キッチンに関しては、大体120万から250万くらいかなと私は思っています。そうすると各メーカーバラつきはありますが、5％から10％程度の値上げとなっています。

次にユニットバスは一般的に100万から200万程度ぐらいの定価の幅ですが、今回の値上げの幅で言うと10％から20％程度となっています。

最後に洗面台は20万から50万程度が一般的な定価価格で、5％から10％程度の値上げ幅となっています。

本日のまとめ

2022年、住宅設備機器の値上げラッシュとしてお話をさせていただきました。

現在、給湯器の納期遅延は少しづつ改善されてきましたが、ウォシュレットや浴室の暖房乾燥機に関しては、引き続き皆様にご迷惑かけてる状況で、さらに値上げも実施されています。

では、こういった状況の中でいつリフォームをするのがいいのかという問題になるのですが、私は皆様がリフォームをお考えになった時期が一番ベストかなと思っています。

一般的にメーカーで値上げになったモノが値下げになることはないので、例えば、この先5年後、10年後と年数を重ねれば価格がすごい下がるということは私はないと思っています。

決して急ぐ必要はありませんが、自然段階でご検討いただきながら、ご契約に運ぶのがベストとかなと思います。

ただ、これから値上げになるパナソニック、クリナップ、TOTOといったメーカーをご検討中の方は、場合によっては、先ほどお伝えした契約の運びをすれば、5％から15％程度の値上げを回避して、リフォームができる可能性もあるのかなと思います。
あくまで単部位の水廻り工事を想定して話しており、必ずしも先ほどお伝えした契約時期であれば値上げ前で対応してもらえるという保証はありませんが、どのようなスタンスで進めれば値上げ前に対応できるのか、今ご相談されているリフォーム会社としっかりお話いただければと思います。