リフォーム通信
2021/07/26
リフォームお役立ち情報【キッチン編(東京)】リフォーム営業マンに一つだけ聞くなら何を聞くべきか?キッチンを含むリフォームを進める場合に、そのリフォーム営業マンがどこまでわかっているかのポイントをご紹介します。
動画
キッチンのリフォームを実施する場合。
果たして、そのリフォームの営業マンがどこまでキッチンのリフォームを理解できているのか、どこまで安心してリフォームをお願いすることが出来るのか?
リフォーム会社目線で、聞くべきポイントを1つにしぼって解説してみます。
キッチンを含むリフォームをお考えの方は必見です。
他のシリーズについては、下記のボタンから御覧ください。
動画目次
- 0:00 動画の概要
- 0:23 東京都のキッチンリフォームにおいて、リフォーム営業マンに一つだけ聞けるなら何を聞くべきか
- 0:45 何を聞くべきかのポイント
- 1:16 法律の枠組み
- 2:20 キッチンにおけるダクトのポイント
- 3:08 キッチンにおけるダクトの材質について
- 4:00 特定不燃材料とは?
- 5:10 キッチンにおけるダクトの形状について
- 6:25 キッチンにおけるダクトの厚みについて
- 7:30 キッチンにおいて利用すべきダクトについて
- 8:24 スパイラル管だと曲げられない?!
- 9:04 キッチンにおけるダクトの施工性の観点について
- 9:20 キッチンにおけるダクトの離隔距離について
- 10:00 キッチンにおけるダクトの被覆について
- 10:40 可燃物との離隔距離において
- 11:50 離隔距離をさらに短縮する方法
- 12:15 何を聞くべきか、そしてその答えは?
- 13:36 最後に
- 14:07 山口建設のご紹介
動画内容 解説
東京都において、キッチンのリフォームをお考えの場合に、これをリフォーム会社の担当者に聞いたら、東京都におけるキッチンのリフォームをわかっているかどうかのポイントをご説明します。
リフォーム会社の目線で、これを聞いたら、わかっている!というポイントとなります。
聞くべきポイントは「ダクトは何を使いますか?」です。
実際にキッチンの工事をする場合は、水、ガス、電気、最後はダクトの工事を実施する必要があります。
建築や消防のルールに則って、リフォームを進める必要があります。
まずは、国会が法律の枠組みを決め、内閣が政令を、大臣が省令を定めます。
さらに、自治体が、さらに細かい条例や規則を定めていきます。
今回の動画は東京のルールに則ってご説明させていただきます。
そもそもダクトとは何なのかというと、レンジの上に換気扇があり、換気扇で吸った空気を外へ排出する経路がダクトとなります。
ダクトを考える際に必要なポイントが、ダクトと施工についてがあり、ダクトについて材質と形状について、施工については離隔距離と被覆についての4つとなります。
まずはダクトの材質についてです。
東京都の火災予防条例というもので「耐食性を有する鋼板又はこれと同等以上の強度を有する特定不燃材料で造ること」と定められています。
ここで特定不燃材料とは何なのかというと、同じく東京都火災予防条例にて「コンクリート、れんが、アルミニウム、モルタル、しっくいその他これらに属する不燃性の材料」と定められています。
ここまででは、鉄鋼や、アルミニウムなんだなと読み取れるのですが、「鉄鋼又はこれと同等以上の強度を持つ」というのがアルミニウムが該当するのかというのが判断が難しいところです。
次に形状についてです。
同じように、東京都の火災予防条例にて「内面を滑らかに仕上げること」と定められています。
ダクトの管の内側が、凹凸がない形状ということで、施工がしやすい蛇腹状のダクトがあるのですが、これは適していないということになります。
凹凸があると油が付着して、その油が発火するというのを恐れてこのようになっていると聞いています。
形状、材質以外にも、厚みが定義されていたりします。
キッチンのダクトは、一般的には150mmの直径のダクト管を利用します。
火災予防条例準則では、キッチンのダクトの場合は150mmなので、300mm以下の定義となり、ステンレス鋼板は0.5mm以上、亜鉛鉄板は0.6mm以上と定義されています。
アルミの蛇腹状のものは非常に薄いのでこのような定義から外れてしまいます。
蛇腹状のダクトをフレキシブル管と呼ぶのですが、こういったダクトは対象外となります。
一枚の鋼板をぐるぐる巻いていくのでスパイラルダクトと呼ばれるのですが、東京都の場合はこちらの形状が好ましいこととなります。
東京都のルールでは、アルミや蛇腹状では好ましくないので、スパイラルダクトを利用する必要があります。
蛇腹状(フレキシブル管)であれば、曲げることが非常い用意なのですが、スパイラルダクトだと曲げることが不可能なのではないか、と思います。
90度など、すでに決められた角度で曲げられている部材はあるのですが、全てが90度で折れ曲がるというのは現場ではありません。
そこで、メーカーも色々と考えていて、内側が滑らかな形状であっても、ダクトの経路を自由に変更できる部材が存在します。
ここから、施工についてご説明します。
ダクトを設置する際に、考慮が必要なのが離隔距離となります。
これも東京都の火災予防条例で「可燃性の部分から十センチメートル以上の距離を保つこと」、「ただし、金属以外の特定不燃材料で有効に被覆する部分については限りではない」と定義されています。
離隔距離を考える上で、重要なのが被覆についてとなります。
それでは、被覆はそもそも何なのか、というのもしっかりと定められています。
条例を要約すると、定められた材料を50mm以上用いてダクトを被覆した場合は、離隔距離を10cm未満とすることが出来るとしています。
被覆がなければ10cm以上離すこと、適切な被覆を用いれば10cm未満とすることとなります。
それでは、可燃物との離隔距離とは何なのか?
ダクトは天井や壁の裏側に施工することが一般的です。
天井や壁を施工するときに、マンションでは一部金属製を利用することもありますが、木材を利用しています。
木材で枠組みを組んで、空間を設けることでそこにダクトを施工し、壁や天井を仕上げています。
資料は梁型として、ダクトを通すための空間を設けていることを想定しています。
図のように、通常は10cm以上離すのですが、適切な被覆を設けることで10cm未満とし、天井を少しでもあげたり、少しでもお部屋を広くすることが可能となります。
少しでも薄く、少しでもお部屋を広くと考えると、条例で定められていた5cm以上の被覆ではなく、2cmの被覆で施工が可能という商品も存在します。
該当の東京都火災予防条例についても認定を取得しているため、法的にも認められた商品です。
改めて、東京都におけるキッチンのリフォームで、リフォーム会社の担当者に聞くポイントです。
「ダクトは何を使いますか?」と是非聞いてみてください。
私が考える理想的な回答は「亜鉛鋼板(ステンレス)のスパイラルダクト」となります。
ここでアルミや、蛇腹(フレキシブル)という回答が来たら、一度確認をしてもらったほうがいいかもしれません。
ただし、新人の方や、営業担当と施工担当が大別している場合など、即答ができない場合もあるかと思いますので、一度会社に持ち帰って確認しますとなっても問題ないかなと思います。