リフォーム通信
2022/09/06
リフォーム商品紹介 リフォームお役立ち情報【電池不要】エコリモコンで、トイレのウォシュレットリモコンを電池いらずで使ってみましょう!ただし、リフォーム工事には注意する点があるのでお気をつけください。
動画
2022年8月頃、twitterで多くつぶやかれていたTOTOの「エコリモコン」 は、電池いらずで使えるウォシュレットのリモコンです。
テクノロジーの紹介はTOTOの特設サイトがありますので下記からご覧ください。
https://jp.toto.com/products/public/items/tech02.htm?tgt=t05
「電池不要とは凄い!うちにも設置できないのか」と思う方もいらっしゃるかと思います。
このエコリモコンは確かに皆様のお住まいに設置することが可能なのです。 ただし、いくつか注意しないければならない点もありますので是非とも詳細をご確認ください。
目次
動画 内容説明
今回は電池不要のTOTO製ウォシュレットリモコンについてご紹介いたします。
ホテル、デパート、商業施設などでご覧いただいてお使いになった方もいらっしゃるかと思いますが、『エコリモコン』といわれるTOTO製の電池不要のウォシュレットリモコンがあります。
ボタンを押す時に少し固めのカチッという感触があり、その押す動作で発電します。電池や電源線はなく、電気で動いていません。つまり、ボタンを押した力で発電をするという、必要最低限のシンプルな操作性と見やすいボタンとなっています。
ウォシュレットをつけたり、消したり、水流の強弱を調整したり、音姫と言われる音を出したり、その音量調整をしたりなど、必要最低限のボタンしかありません。
そのため、それぞれのボタンが大きく配置できています。
この『エコリモコン』を皆様のお住まいに付けられるかというと、実は取付け可能です。ただし、メリットだけではなく、デメリットもあるのでご説明したいと思います。
まずTOTO製品は大きく二つに分かれます。「住宅向け」と「パブリック向け」商品です。
皆様がよく目にする物はほとんどが「住宅向け」商品になっています。
特定多数が利用し、幅広い機能を利用できるようになっており、ご家族の皆様が利用するのがほとんどです。
この住宅向けの特長は幅広い機能が備わっていることです。例えばマイルドな水流があったり、ウォシュレットの位置を前後に調整できたり、場合によっては個人設定があって、ご家族各々の水流やウォシュレットの吐水位置を記憶することも可能です。
一方、パブリック向けは不特定多数が使う前提となっています。そのため、いたずら防止やメンテナンス対応向けの機能が実装されています。
一例として、通常トイレタンクのフタは開けられますが、いたずら防止のため、タンクのフタが開かなくなっています。またメンテナンス用の対応として、誤って異物を流してしまい詰まってしまった時のために、トイレの横にフタが付いていて簡単に外せるものがあったりなど、どういう方が使うか分からない前提で機能を絞り、いたずら防止やメンテナンス性などを充実させています。
パブリック向け商品は、あくまで不特定多数の方が使う前提で、エコリモコンが備わっており、住宅向け商品の中には、電池不要のリモコンは存在しません。
今回もしエコリモコンを使いたいという方はパブリック向け商品の選定が必要となります。
ここで一度、トイレの種類に目を向けてみたいと思います。
ご存知の方もいらっしゃるかもしれませんが、まず“一体型トイレ”と呼ばれる、ウォッシュレットとトイレ本体が組み込まれていて、分けられないタイプがあります。
そして、もう一つが“組み合わせ便器”と呼ばれる、トイレ本体とウォシュレットを組み合わせて選ぶタイプがあります。
まず一体型便器の場合、「パブリック向けウォシュレット一体型便器」という長い名前の商品があります。この商品を選択するとエコリモコンが使えます。
住宅向け商品として一体型のネオレストという一体型トイレがありますが、これにはエコリモコンをつけることができません。
一体型トイレをつけたい+エコリモコンを使いたい方は、「パブリック向けウォシュレット一体型便器」を採用いただく必要があります。
さらに、組み合わせ便器の場合は、トイレ本体はピュアレストと呼ばれる住宅向けの商品をご利用いただいて、ウォシュレットだけパブリック向けのアプリコットPや、アプリコット PSをご利用いただくと、トイレ本体は住宅向けで、ウォシュレットはパブリック向けと組み合わせて施工することはできます。
ちなみにPやPSのつかないアプリコットは住宅向けの商品となります。
組み合わせ便器の場合は、一部住宅向けを使ったり、一体型だったらパブリック向けを採用することでエコリモコンの選定が可能になります。
ただし、ちょっと注意していただきたいのがパブリック向け商品は、あくまでホテルや商業施設、デパート、駅などに使われる前提なので、実際にエコリモコンを見て、触って、動きを試して、説明を聞きたい場合でもTOTOのショールームでは話を聞くことができません。
基本的にTOTOショールームでは住宅向けの商品を展示して、説明して、見積もりを作る場所なので、パブリック向け商品の説明をすることが困難です。
そのため、パブリック向け商品を明確に見られる場所はありません。
では、その駅など公共のトイレに作る時にはどうしているのかというと、施主様や利用者が確認するのではなくて、専門の設計士が見に行って確認をして、決めます。
なのでリフォーム会社に頼んでいただき、この商品を発注することも、施工することも問題なくできますが、細かい説明を聞かれるとちょっとあたふたするかもしれません。
例えば我々にご相談いただいても、もちろん対応は可能ですが、機能に関しては調べるのに時間を要する形になるかと思います。
また、住宅向けではなく、一般のお住まいの方向けに作られた商品ではないので、ちょっと不便と感じる点があるかなと私個人的には思っています。
冒頭でお伝えしたように、必要最低限の機能が絞られています。水流を変えることはできますが、住宅向けのウォシュレットのように、水流を柔らかモードにしたり、温風・脱臭など様々な便利な機能がすべて搭載されてはいません。
あくまでTOTOメーカーが、一般向けのお住まい住宅向けに適した機能を搭載しているウォシュレットと、不特定多数が使う前提で機能が搭載されているウォシュレットでは、差異が生じると思います。
では機能についてまとめてみましたのでご説明いたします。
装備されている機能として、擬音装置(音姫など)が装備可能な品番もあります。住宅向けの場合は別途で擬音装置をつけるのですが、パブリック向けは一体型やウォシュレットの中に既に擬音装置が組み込まれているパターンもあります。
またきれい除菌水(汚れをつきづらくする特別な水)が出るようになっています。このように住宅向けと遜色ない機能も多々ありますが、ウォシュレットの水流が最低限の種類だったり、一体型のリフトアップ機能(機械部がバコッと持ち上がり、拭けるようになる)などの機能がなく、一部は貯湯タイプで、今は瞬間的にお湯を沸かして、温かい水で洗う機能がありますが、中に溜めとくしかできないタイプがあったり、細かいところで「帯に短し、襷に長し」という中途半端な部分があるかなと思います。
このような側面を考慮してもエコリモコンを採用したい方は、ご検討いただくと良いかと思います。
最後のまとめになりますが、電池不要のリモコンは、ウォッシュレットで電池を付け替えたくないと方はお住まいで設置可能です。ただし、リフォーム会社でご相談いただければ入れることができると思いますが、ハードルは高くなっています。
まず一般的なウォッシュレットもリモコンの電池は、例えば4人家族の場合、約2年ぐらい持つと言われています。我が家もTOTOウォシュレットのリモコンがついていますが、3年位はリモコンの電池交換はしていません。利用頻度により異なりますが、各メーカーからも4人家族で約2年ぐらいは電池交換しなくても良いという話を聞きます。
なので電池交換の頻度を取るのか、それとも機能性を取るのかという優先順位によって変わってくると思います。電池交換しないから便利というメリットだけではなく、デメリットにも目を向けていただいた上で、ご検討いただけければなと思います。
私個人的には、エコリモコンに関して電池不要は素晴らしいと思うのですが、やはり住宅向けのアプリコットや、一体型便器のネオレストなど、エコリモコンを使わないタイプの方が恐らく快適なトイレ生活は送れるのではと思います。ただ、リモコンの電池交換に関して優先順位が高い方は、こういった商品もご検討いただければと思います。
最後までご覧いただき、ありがとうございました!