リフォーム通信
2022/04/30
リフォームお役立ち情報【2022年4月】ウォシュレット品薄による納期遅延はなぜ起きるのか?どれぐらい待たなければいけないのか?リフォームの専門家がしっかりと丁寧に解説!これからリフォームをお考えの方は是非御覧ください。
動画
2022年4月現在、リフォームにおいて様々な商品や材料が遅延や高騰などが続いています。
その中でも利用頻度の高い「ウォシュレット」の遅延について、まとめました。
なぜ、そもそもウォシュレットが遅延し、品薄となってしまっているのか。タンクレストイレと、タンク式トイレで扱いの違いはあるのか。 少しでも早くトイレの利用を開始するためにはどうすれば良いのか。
動画の中で分かりやすく解説しています。
これからトイレのリフォームをお考えの方は是非ともご覧ください。
目次
動画 内容説明
現在、リフォーム業界では遅延や高騰の話が取り出たされています。
特に利用頻度の高い住宅設備機器トイレの中の「ウォシュレット」に納期遅延が起きていて、工事自体に非常に影響を与えています。
では、なぜこのトイレの遅延問題が起きているのか、そしてこの状況に直面したらどういう対応をすべきか、詳しくお話ができればと思います。
今回は、下記の流れに沿って、お話が出来ればと思います。
まず一つ目はトイレの構成について。トイレのウォシュレットがどこについているのか、トイレ自体の構成についてお話します。
二つ目が2021年のウォシュレットの品薄について、三つ目が2022のウォシュレットの品薄について詳しくお話をさせていただきます。
また2021年の品薄による納期遅延と、2022年の品薄による遅延は原因が異なるので、その点に関しても言及いたします。
そして最後はリフォームの影響についてお話をさせていただきます。
まずはトイレの構成についてお話します。
現在、遅延が起きているのはウォシュレットになりますが、3割~4割ぐらいの方がタンクレストイレ、7割程度の方がタンク式トイレを使用しているのが現状となります。
例えば、戸建て住宅で、1階がタンクレストイレ、2階がタンク式トイレという場合もあります。
タンクレストイレは「機能部」のウォシュレットと「本体」の2つに分かれています。
そして今回このウォシュレットが品薄の状態になっています。
またタンク式トイレは、「機能部」と「本体」、そして「タンク」の3つに分かれています。
「機能部」に関しては、普通便座と呼ばれる座るだけの部材(普通便座)にすることも可能です。
次にこのトイレの構成を踏まえて、ウォシュレットの品薄についてお話させていただきます。
2021年7月に新型コロナの影響でベトナムではロックダウンが起こりました。
そのため、外出が規制され、工場などの稼働も停止してしまいました。また外出をさせずに工場で働き続けさせるという痛ましい状況もあったようです。
そしてベトナムで製造していた電源のハーネスが品薄になるという状況が起こってしまいました。
ハーネスというと犬の散歩用具や転落防止器具を思い浮かべる方もいるかもしれませんが、ここでいうハーネスはウォシュレットで利用している電源のケーブルを指します。
このハーネスが作れなくなったことにより、通常であれば2営業日で納品されるところが、納品まで3ヶ月以上必要という状況になってしまいました。
トイレは納期が短いことから工期に影響を与えない商品でしたが、90日間もの期間が必要となりました。
7月にロックダウンが発生し、8月、9月頃から遅延する話が出てきて、実際には11月~12月頃に納期が3ヶ月後になるという話がメーカーから降りてきました。
ではメーカーが何もしなかったのかというと、そうではありません。
ベトナムだけで作るのではなくて、特に日本での電源ハーネスの製造を試行錯誤していたようです。
実際には、2022年に入ってから少し状況も緩和されまして、3カ月ではなくて数週間だったらとか今なら在庫があるという話もあったので、ウォシュレットの遅延問題は解決したと私個人的には思っていました。
ところが2022年に新たな問題が発生します。
2022年に起きた問題は製造の工程ではなくて、電源ハーネスに利用されている原材料の枯渇です。
「リン青銅」という原材料が世界的に品薄になる状況が色々なニュースで報道されていました。
産業新聞の一文には「需要が車載向けやスマートフォン関連で好調なのに加えて、作業機械関連も旺盛な半導体需要を背景に高水準で推移している」という記載もありました。
こういう背景があり、「リン青銅」が取り合いの状況になっています。
つまりウォシュレットを作りたくても作れない、製造できない状況が続いています。
原材料が無い限り、メーカー側は待つしかありません。
他の動画でもご紹介させていただきましたが、海運のコンテナが逼迫されていて、物の輸送ができない等の背景もあるとは思いますが、この原材料の枯渇によって発生しているのが主な要因となっています。
現状は待つしかない状況で、2021年は3ヶ月待ちというのが、2022年では6週間以上(一ヶ月半以上)に変動しています。
6週間以上という明確な日程が分からない状態で、全国で多くの注文が殺到しており、その解消もままならない状態です。
まずはその積み上がった注文を解消しないと次にはいけません。
メーカーの公式アナウンスでは6週間以上で断定はできないということなので、納期がそれ以上かかる可能性もあります。
では、一番重要なリフォームへの影響についてです。
ウォシュレットの納期が遅延することにより、どのような影響があるのでしょうか。
現状ウォシュレットが入荷されないので、待つのか、代わりのものを付けるかの二択となります。
タンクレストイレの場合は、ウォシュレットを後で設置することができません。つまり座る部分が無いので、タンクレストイレの場合は納品を待つしかありません。
先程話した通り、納期に6週間以上かかってしまうので、今タンクレストイレをつけようかなと思っていた方は少なくともこれから6週間以上必要です。
様々な会社に相談し相見積もりをとったり、ショールームなどでの検討期間も必要となりますので、一概に6週間とも言えません。
検討期間で2~3週間ぐらい必要だったり、相見積もりで1~2週間ぐらいかかったりと、3カ月程度はかかるかなと思っています。
大規模工事の場合は、工期自体が長いので、その工期内で収まれば良いというところもありますが、いずれにしても待つ期間は長くなります。
続いてタンク式トイレの場合、先にトイレ本体を交換し、ウォシュレットではない普通便座を設置することが可能です。水が出たり温める機能のない、普通便座は古い駅のトイレで見かけることが多かったです。
そしてウォシュレットが入荷され次第、普通便座から交換することも可能です。
ウォシュレットの便利な機能は付いていませんが、用を足すために利用することは可能となっています。
ただし、先にトイレ本体だけを交換工事した場合は、改めてウォシュレットに交換する工事が必要となります。
その工事の手間や費用が必要とないますが、その対応に関しては会社毎かと思います。なので追加費用などに関してはリフォーム会社に問い合わせください。
水廻りの工事に関してトイレリフォームというと非常に頻度が高いです。その頻度が高いトイレが品薄となり非常に悩ましい状況が続いております。
今回はトイレ(ウォシュレット)の遅延問題について、トイレ自体の構成から品薄の経緯、リフォームへの影響についてご説明しました。
2021年はベトナムのロックダウンを発端に、工場で製造ができないためにウォシュレットの品薄が発生しましたが、2022年は原材料の枯渇によってウォシュレットの品薄が発生している状況になります。
タンクレストイレの場合は納品されるまで待つしかなく、タンク式トイレの場合、急いですぐに変えたいということであれば、まず普通便座に交換して、その後にウォシュレットに交換するという方法もありますし、納期を待ってから一度に設置することも可能です。
現状ウォシュレットの納品には6週間以上時間がかかってしまっています。
先日ウッドショックについてお話させていただきましたが、現在リフォームにおいて、納期遅延や高騰が発生していますが、その原因や背景を知っていただくことで、リフォームをお考えの方に少しでも参考になれば幸いです。
最後までご覧いただきましてありがとうございました。