リフォーム通信
2022/01/27
リフォームお役立ち情報【YKK AP】リフォーム前後でどのように室温や結露が変わるのかを徹底比較!内窓設置、カバー工法での窓交換でそれぞれ比較をしてみました。リフォームの際には窓への対応もお忘れなく。
動画
リフォームをしても違いがいまいち分かりづらい窓…実はお住まいの大部分の熱が窓から逃げたり、窓から入ってきているのが実状となっています。
冬の時期、折角温めた室内の温度も、冷たい窓サッシや、窓ガラスから熱が逃げてしまっています。 実際、どれぐらい室内の温度が冷え、結露が発生してしまっているのかを、YKK APの体感ショールームで検証してきました。
リフォーム前の部屋と、内窓を設置した部屋、そしてカバー工法による窓交換を実施した部屋を比較して、どのように室温や窓温度、結露の発生状況等が変わるのかをご説明しています。
リフォームをご検討中の方、そしてより快適に暮らすための参考にしていただければ幸いです。
目次
▼『窓リフォーム効果の体感ROOM』について
▼1つ目の部屋「BEFORE」について
- 1:32 BEFOREの環境(アルミサッシ+単板ガラス)
- 2:23 BEFOERの外気温、窓、室温の状況
- 3:14 BEFOREにおける外気温と室温の関係
- 4:02 BEFOREにおける気温差による結露の発生
▼2つ目の部屋「AFTER1」について
- 4:40 AFTER1の環境(BEOFREの環境+内窓設置/Low-E複合ガラス+樹脂枠)
- 5:15 Low-E複合ガラスについて
- 5:34 アルミと樹脂の熱伝導率の違いについて
- 6:10 BEFOREと、AFTER1の窓、室温の状況の違い
- 7:35 AFTER1における内窓によって結露の発生がないことの確認
▼3つ目の部屋「AFTER2」について
▼動画のまとめ
▼YKK APアドバイザーさんへの質問
▼終わりに
動画 内容説明
本日は品川にあるYKK APのショールームに来ております。
今回はショールーム内にある『窓リフォーム効果の体感ROOM』において、窓のリフォーム前とリフォーム後で、室温や結露に変化があるのか実際に検証しながら、YKK APのアドバイザーの方と一緒にご紹介できればと思います。
早速ですが、ショールームの中にある『窓リフォーム効果の体感ROOM』に来ております。
こちらには、3つの種類のお部屋があります。
1つ目のお部屋が「BEFORE(ビフォアー)」、2つ目のお部屋が「AFTER1(アフター1)」、そして3つ目のお部屋が「AFTER2(アフター2)」です。
この3つの部屋の一番の違いは、窓サッシと窓ガラスになります。
「BEFORE(ビフォアー)」の場合はリフォームする前、「AFTER1(アフター1)」と「AFTER2(アフター2)」はリフォーム後、そして「AFTER2(アフター2)」はより高性能な窓リフォームをしたお部屋となっています。
1つ目の部屋が「BEFORE(ビフォアー)」で、アルミ製サッシと単板ガラスの窓が設置されています。サッシ全体がアルミ製となっており、外気における気温の影響を非常に受けてしまいます。
ガラス部分も単板ガラス1枚で構成されており、冷たいアルミ枠と外気の影響を受けやすい1枚ガラスなので、外が寒ければ、室内も寒く、逆に外が暑ければ、室内も暑くなってしまいます。
今、外気温が0.8℃で、冬の寒い日を想像してください。
エアコンは、22℃で設定しています。
室温の上部が23℃、中空が20℃、下部が18.9℃となっています。
これは、コールドドラフトという現象で、冷気は下に降りていきます。なので、冬場室内にいてエアコンをつけていても、足元が冷え込むのはこの現象が起因しています。
また、窓サッシの下側(下框:したがまち)は6.7℃、ガラス面は10.7℃とかなり冷え込んでいます。
室温22℃のエアコンで温めていますが、外が寒いため、下框とガラス面が冷たくなっており、外気の影響を強く受けていることが分かります。
冷えた窓により、室内が冷やされていき、コールドドラフト現象が起きてしまいます。
窓下側を見てみると、室内が暖かいのに窓が冷たいために、結露が発生しています。
築年数が古いお家では、朝起きると窓に結露がついていることもあるかと思います。
2つ目のお部屋ですが、「AFTER1(アフター1)」となります。
先程との違いは、「BEFORE(ビフォアー)」の窓に、内窓(プラマードU)を設置しています。
外側に設置してある窓は「BEFORE(ビフォアー)」と同じで、アルミ製サッシと単板ガラスです。そこに内窓を設置しており、窓が2枚ある状態です。
なので、開閉時は、2回開け閉めが必要となります。
内窓の種類は色々と選べますが、今回はLow-E複層ガラスを採用しており、2枚のガラスの間に金属膜をコーティングしているので、断熱効果および遮熱効果が高くなっています。
また、内窓の窓サッシについてもアルミ製ではなく、樹脂製となっています。
外側はアルミ製サッシ+単板ガラスですが、内側にはLow-E複層ガラス+樹脂製の窓サッシを用いることで、外気が寒い場合でも、室内は冷えにくく、逆に外が暑い場合でも、室内は暑くなりにくいです。
「AFTER1(アフター1)」の部屋では、外気温0.7℃、エアコンは22℃で設定しています。
※外気温は状況により、変動しています。
向かって画面左が「BEFORE(ビフォアー)」で、右が「AFTER1(アフター1)」となりますが、内窓を設置しただけで、結果は一目瞭然です。
「BEFORE(ビフォアー)」では窓の表面が11℃だったのに対し、「AFTER1(アフター1)」の窓の表面は18.7℃です。
7℃も変わると体感も全然変わります。そして「BEFORE(ビフォアー)」の窓サッシ下側(下框)は7.3℃、「AFTER1(アフター1)」の窓サッシ下側(下框)は14℃と、ここでも大きな違いを見ることができました。
内窓を設置することで、窓サッシ枠と室温の温度差が少ないため、サッシやガラス面に結露が発生していません。
3つ目のお部屋が「AFTER2(アフター2)」です。
こちらはカバー工法で、既存の窓を撤去し、新しい窓に交換しています。
一番簡単なのは、数時間でできる内窓工事のリフォームですが、窓が2枚になるので、開閉時に2回開け閉めをしなくてはいけないのが手間になります。
一方、カバー工法の場合は、既存の窓を撤去し、新しい窓を設置する工事で、見た目もすっきりとし、窓が1枚のため開閉時も手間がかかりません。
「AFTER2(アフター2)」の部屋では、外気温1.1℃、エアコンは22℃で設定しています。
※外気温は状況により、変動しています。
画面左が「BEFORE(ビフォアー)」で、右側がカバー工法で窓を交換した「AFTER2(アフター2)」となります。
「AFTER2(アフター2)」では、サッシ枠が樹脂枠となり、Low-E複層ガラスにアルゴンガスが封入され、樹脂スペーサーが用いられています。
この仕様にすることで、部屋全体が寒さ、暑さの気にならない快適な空間となります。
先程、観ていただいた「BEFORE(ビフォアー)」では、非常に寒く、結露も発生してしまいました。また、それに伴いカビが出来てしまう恐れがあり、健康的にもよくありません。
「AFTER1(アフター1)」では、内窓を設置することで、2回開閉する手間は増えますが、窓自体が冷えづらく、結果的にお部屋全体が寒さ・暑さの気にならない快適な空間として過ごすことができるのが分かりました。
最後にご紹介した「AFTER2(アフター2)」では、既存の窓を撤去し、カバー工法で新しい窓を設置する工事です。
この場合は窓1枚なので、2回開閉する必要もなく、換気もしやすいです。そして、お部屋全体が寒く、暑くなりにくいのが分かりました。
このように、窓を変えていただくと、家の中の断熱性、遮熱性が大きく変わるので、非常に快適に過ごしやすくなります。
例えば、冬の場合、お住まいの約6割の熱が窓から出ていってしまいます。
外気に接する天井や、屋根、壁、床等ありますが、一番冷えてしまうのは窓となります。
なので、窓を冷たくならないように対処すれば、お家全体の性能が上がり、冷えづらく快適なお住まいとなります。
最後にアドバイザーさんに質問なのですが、窓リフォームをする時のポイントを教えてください。
「そうですね、例えば内窓をつけていただいたケースでは、比較的気軽にリフォームしていただけるんですが、窓を2回開け閉めする動作をちょっと手間に感じる方もいらっしゃいます。また、窓をカバー工法で交換する方法はすっきりときれいに交換できますが、内窓と比較すると価格が上がってしまいます。それぞれ断熱効果がすごく高まりますし、長所短所に応じて選んでいただくとよろしいかなと思います。」
確かに、内窓工事は工事もすごい短時間で済みますし、費用面においてもカバー工法と比較するとお手頃な金額で納めることができます。
ただ2回開けなきゃいけないという点が手間になってしまい、一方カバー工法で窓自体交換すると、すっきりと空間に納めることができるものの、価格が上がってしまいます。
10年20年、そして50年と、長く住み続けるお住まいだからこそ、今だけでなく、中長期的な視野でじっくりとご検討いただくことが大事かと思います。
窓リフォームをお考えの方、そして暑さ、寒さでお困りの方が少しでもプラスになれば幸いです。
最後までご覧いただきありがとうございました!